散文/詩/評
カンボジアの果物係りは最高だった。こんなに素晴らしい作品を書いちゃってどうしちゃったんだろう地球さんはと僕はびっくりしたし、詩人になっちゃったなあ地球さんはと、地球さんが遠くへ離れていってしまったような気持ちになった。あれから2年経ったけ…
人の死は常に外界の傍にあって、その主体無き滲みのようにある死の感触は確かめることが難しい。確かめる手段が一つあるとすれば、生きる覚悟。 私が田中修子氏の詩に興味をもったのは2019年の3月だったと記憶している。彼女の存在を以前から知っていた。Bの…
寝台列車に乗車する前後からずっと500マイルを聴き続けていました。眠れないままに到着した東京駅。ビルディングを眺めながら私はまだピーターポール&マリーの500マイルを聴き続けていました。既に失われた故郷には、友人も恋人も、家族も誰もいなかった。ブ…
批評を言葉に発してやる、批評を放送でやる、生放送で批評をやることは不向きなものだとさっき気が付きました。それは思うに、批評というものは理に適ってないとだめだからなのでしょうね。生放送だと、時には理から外れますもんね。先日ツィートしたけど、…
書きたいと当初思っていた作品にはならなかったので、別の、過去不完全に終わっていた作品と合体させたものに作り変え、ビーレビに久しぶりに投稿した。代替えのきかない己にしか書けない詩文。僕がそれを書くことに成功したのは「赤い川」だけ。事実を書く…
始まりがあって終わりがあるとすればそれが星々でそれから、それから十八の君がいる。月と太陽の始まりと終わりのあかりを気がつかせてはくれないまま、そのままに十二の弦を張り替え奏でる。奏でる他に生があることを知れない。二千年が始まる一日目に授か…
完全なるものが鬱陶しい語られるほどに無能な川底を回る魚のようで 湧き水を汲みに行った先おねえちゃんがいう「完全なるものは三千世界といってね」 「完全なるものは死なないんだね」と意地悪に返した髪が抜けて鬘をしたおねえちゃんは顔すら動かせなかっ…
文字として書かれた言語は純度が高いと少女は云った。文字として書かれた言語は誤解を生みやすいとビジネスパーソンが云った。「文字言語を選び、闘ってきた詩にとって朗読は自殺行為だ」と詩人が教えてくれた。詩は説明書きではない。詩は物語でもない。詩…